2011年 SKE48 総括

さて大晦日ということで、SKE48の2011年の動きを総括してみたいと思います。具体的な出来事についてはパスして、ここではおおまかに2011年のSKE48のポイントについてふれます。
(1) AKB48中堅ポジションの獲得
(2) 劇場公演の開放
(3) 子供組の息切れ
(4) CD販売の飛躍的増加と頭打ち


(1) AKB48中堅ポジションの獲得
今年はAKB48がますます飛躍した年でしたが、その内情は上位メンバーのステイタスがぐんぐん上昇したのに対して、それ以降の中堅・下位メンバーが上位メンバーの上昇スピードについてゆけずに真ん中が手薄になってしまう二極化が鮮明になった年でした。そして忙しいAKB48上位メンバー、手薄なAKB48中堅メンバー、使いづらいAKB48下位メンバーに替わって目を付けられたのが、元々拠点は違えど性質的な差はなく全体としてそこそこ使えてまだそこそこのステイタスで使い勝手の良いSKE48でした。AKB48中堅ユニット的ポジションにすっぽり収まったSKE48は、雑誌グラビアやAKB48冠番組・年末の歌番組などのメディアにAKB48中堅・下位メンバーに替わって出演する機会を得て、経験値アップと知名度アップを果たすことになりました。


(2) 劇場公演の開放
(1)は「テレビや雑誌などのメディア露出の増加」と言い換えることも出来ますが、それ以外のメディアでは、DMM配信の開始もありました。
DMM配信の開始により、映像をとおしてですが劇場公演を観ることのできる人が飛躍的に増加しました。活動の原点でもあり、メンバーの魅力がつまっていて話題にも事欠かない劇場公演が、2,3百人の限られたものから数千人レベルに開放されたことによる直接的間接的合わせた影響は大きかったでしょう。
もしその公演を観た人のうち一定の割合の人がその公演について発信すると仮定すると、視聴者が元の観客の5倍いたとしたら、ネットなど世間に発信されるSKE48の劇場公演の話題も単純に5倍に増えることになります。実際は良し悪しはともかくとして映像がネット上に残ることになるので、視聴者はそれ以上に飛躍的に増加した可能性が高い。DMM配信サービスはテレビほど気軽に観ることのできるサービスではないので利用している人も一定数に限られているでしょうが、それでも結果これだけ世間に発信される話題量が桁違いに増えれば、それなりの数の人を振り向かせるのに十分なパワーとなっているはずです。


(3) 子供組の息切れ
メンバーに目を向けると、大人組((高校)大学以上)の躍進と子供組(中学以下)の息切れが顕著になったのも今年の特徴です。
一応大人の端くれとして既に数年経てきている大人組に対して、子供組の大半はこの世界に入って初めて大人の世界に接した人たち。思春期以降の人生経験量も大人組と子供組はかなりの差があります。アドバイスをくれる周りの友人も大人組の周りは大人で、子供組の周りはやはり子供。そして体が出来ていて体力的によりしっかりしている大人組は、やはりいろいろな活動シーンで子供組に比べて余裕をもってのぞむことができます。大人組は基本的に子供組に対して余力で優位に立っており、ある程度の先天的能力差・魅力差であれば挽回することが可能です。
選抜メンバークラスでは、先天的なものを持つ松井珠理奈ちゃん、向田茉夏ちゃんの子供組が、松井玲奈ちゃん・高柳明音ちゃんの大人組の上昇スピードに遂に及ばなくなったのは、この余力の差に他なりません。そういった意味で残る子供組選抜メンバーで、本格活動を開始して一年が経過した木本花音ちゃんも来年後半あたりぼちぼち余力的に苦しくなる頃合いですが、なんとか踏ん張って秦佐和子さん・須田亜香里ちゃん・木崎ゆりあちゃんらの同じ新興上位陣の上昇スピードについていってほしいものです。あと2年踏ん張れば花音自身も大人組の仲間入りをしていますからそこらへんまでの辛抱です。
この大人組の躍進は、ファンがメンバーの表面的な部分から徐々に内面的な部分を見るようになってきていることを示しているものなので、SKE48が徐々に成熟している証ともいえます。


(4) CD販売の飛躍的増加と頭打ち
倍々ゲームで増加していたCD販売ですが、それも「オキドキ」で遂に止まることになりました。主因はAKB48の頭打ちと同じく現在の活動形態で獲得できるファンはひととおり獲得しつくしつつあるということでしょうが、問題は今後再上昇はあるのか、現状を維持することはできるのか、それとも過去のアイドルと同じように落下するだけなのか、ですね。数年経って過去を振り返ったときに「上昇局面でそこそこメジャーになった2011年が一番幸せな年だった」とメンバー・ファンとも懐古せずにすむよう、今後の一層の活躍を期待しています。


2012年も良い年でありますように。